事業譲渡契約書のリーガルチェックポイント

会社そのものを売却するのがM&Aなら、会社の持つ事業を売却するのが事業譲渡。
今や大企業に限らず中小企業でも頻繁に行われており、そういう話を持ち掛けられることも珍しくはありません。
けれど、M&Aも事業譲渡も自社にとっては一世一代の出来事であり、経験や知識のなさゆえに悔いを残すような取引であってはなりません。
そこで今回は、事業譲渡契約書のリーガルチェックポイントを整理しました。

1 譲渡対象となるモノを明確に定める

売却対象となる「事業」とは、どの範囲の事業を指すのかを明確に定めましょう。
そして、その事業を売却するにあたって、どの範囲の「財産」、どの範囲の「契約」、どの範囲の「ノウハウや知的財産」を売却し、引き継がせるのかも定めましょう。
一般的には、「目録」を作って、譲渡対象のモノが明確に一覧できるようにしておきます。
逆に言えば、何を譲渡しないのかを明確にすることでもあります。

2 譲渡日と譲渡価額を明確に定める

契約書の中で、譲渡実行日はいつとするのか、また、譲渡価額をいくらとするのか、その支払時期はいつとするのかを明確に定めましょう。
契約日と譲渡日、譲渡価額の支払日とを同じ日にする必要はありませんが、これらの日があまり離れると、契約締結した後になって、やはり思いとどまりたいという話が出てくる余地が高くなり、その場合の対処を考えておく必要が高くなります。
逆にこれらの日を近くする場合には、後日、表明保証条項違反が万一発覚した場合の対処を考えておく必要性が高くなります。

3 譲渡後の経営者を定める

事業を譲渡したとしても、実際にビジネスを動かしていくのは人ですし、これまでの経営者に引き続きコミットし続けてもらう必要が高い場合も多いです。
ですので、事業譲渡した後も、従来の経営者に一定期間コミットし続けてもらう場合には、どういう契約形態にするのか(役員か顧問かなど)、契約期間やフィーはどうするのかなどを、取り決めておきましょう。

4 雇用契約の行方を定める

事業譲渡によって当然に従業員の地位が引き継がれるわけではないので、雇用関係をどのように引き継ぐのか、従業員の同意をどのように得るのかを定めておきましょう。

5 表明保証条項を理解する

事業譲渡契約にあたって、内部の手続きが適法適正に行われていることや、開示情報や調査事項に嘘偽りがなく正確であることなどを、相手方に対して表明して保証することを表明保証条項といいます。
後日になって、これらの情報に誤りや偽りがあったことが判明した場合には、損害賠償責任を負うと定められますので、自らが何を表明し保証したのかを理解しておくようにしましょう。

以上のように、事業譲渡契約書で注意すべきリーガルチェックポイントを整理しました。
会社も事業も、いわば我が子のように育ててきた宝物です。そこにはモノもヒトも、自身がささげた情熱も育んだ想いも込められています。
そうしたものを手放すための証となる事業譲渡契約書。悔いなき契約書にしたいものです。
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