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楽~に聞ける、真意の伝わる話し方 from『伝わる!説明力』(良書から学ぶ経営のヒント)
経営者の方とお話ししていると「話題の本を読んでみたい」「インプットの時間を取りたい」と思いつつも、忙しくて時間が取れないのが現状という方が多くいらっしゃいます。
そこで、読書好きな波戸岡が経営者の方に向けて、経営に役立つエッセンスと視点をお伝えするのが、『良書から学ぶ、経営のヒント』です。(これまでのアーカイブは、ブログ下部においてあります)
第2回の今回ご紹介するのは『頭のいい子が使う 伝わる!説明力』(犬塚壮志)です。
近年は小学校でもディベートの時間がとられるなど、話すことについて実践的な教育がなされており、素晴らしいことだと思います。
実際に頭のいい子はどんな話し方で相手に説明をしているのか。その秘訣を知ることは、自分の思いを伝えたり、相手を納得させることが事業成功のカギともいえる経営者にとって、多くのヒントを与えてくれます。
「話すのは楽しい、聞くのは大変」が人の常
話し方のスキルを学ぶうえで大切なのは、聞き手を意識することです。しゃべる行為には、いわば放出する快感がありますが、それ対して聞く行為はしゃべるのを我慢している分、自分を抑制するパワーが必要になってきます。抑制パワーを使うととても疲れるため、自分の話を聞いてもらうには、相手のパワーを省力化してあげることが大切です。
本題に入る前に「そんなに力を入れて聞かなくていいんだよ」という状態にしてあげたり、「聞くとこんないいことがあるよ」というモチベーションが上がる環境設定をしてあげること。こうした配慮が聞き手へのギフトとなり、話を聞いてもらえる人になることができるのです。
聞き手を省力化&モチベーションアップの最強フレーズ
例えば、
「本当は1時間かかる話を、10分で話します」
「時間がないので、◎に絞って話します」
「今日は、◎◎までやりましょう」
と前置きがあれば、
「手短に聞けてお得!」
「◎の部分だけ聞けばいいなら楽ちん」
「ゴールが見えて安心」
そんな気持ちに聞き手をさせてあげられますよね。他にも、
「現状は◎ですが、◎◎したいと思っています」
→聞き手の気持ち:ギャップがわかりやすい
「これからする話は、〇さんにとってメリットがあります」
→聞き手の気持ち:メリット知りたい!
「選ぶには、◎を判断基準とするのがいいと思います」
→聞き手の気持ち:自分で決められる!
「(決定者には)◎◎と伝えてください」
→聞き手の気持ち:言うべきことを自分で考えなくて済むから助かる
「君ならできると思う、なぜなら◎だから」
→聞き手の気持ち:期待されるとやる気が出る
「実際◎するのは、思ったほど難しくないよ」
→聞き手の気持ち:ハードルが下がってホッとした
「今からする話は、君しかわかってくれないと思う」
→聞き手の気持ち:自分って特別なんだ
「◎◎って許せないと思わない?」
→聞き手の気持ち:正義感を発揮したい!
「あれってすごいんだよ」
→聞き手の気持ち:あれって何だろう?気になる
「実は残りのひとつをまだ伝えていませんでした」
→聞き手の気持ち:コンプリートしたい!
「実はこの話には続きがあるんです」
→聞き手の気持ち:未了は気になる
「こないだ、◎◎というニュースがあったよね」
→聞き手の気持ち:知らなかったから情報提供してもらえて助かる
などがあります。
どれも、聞き手の理解度を高めたり、安心感やお得感を与えるフレーズや、自己決定や期待されていると感じるモチベーションを上げるためのフレーズが多数紹介されています。
話やスピーチが魅力的な人たちは、ここにご紹介したフレーズのように、聞き手を省力化してくれる言葉がけや、モチベーションを上げてくれる言葉がけをしてくれているのではないでしょうか。
まずは、相手にどんなメリットやギフトを与えるのかを意識して言葉にしてから、こうしたフレーズの要素を場面に合わせて会話に取り入れていくことをしてみてはいかがでしょう。
【良書からこの視点】
☞「話す」は易く、「聞く」は難し。「聞く」にはエネルギーがいることを理解して、聞き手の省エネ化&モチベーションアップを図ろう。
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
少しだけ自己紹介にお付き合いください。
私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。
経営者は日々様々な課題に直面し、意思決定を迫られます。
そんな時、気軽に話せる相手はいらっしゃいますか。
私は法律トラブルに限らず、経営で直面するあらゆる悩みを「波戸岡さん、ちょっと聞いてよ」とご相談いただける顧問弁護士であれるよう日々精進しています。
また、社外監査役として企業の健全な運営を支援していきたく取り組んでいます。
管理職や社員向けの企業研修も数多く実施しています。
経営者に伴走し、「本音で話せる」存在でありたい。
そんな弁護士を必要と感じていらっしゃいましたら、是非一度お話ししましょう。
波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ
2024年12月、本を出版いたしました。
新作著書『弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル』を出版いたしました。
経営者が自分の判断に自信をもち、納得して前に進んでいくためには、
経営者に伴走する弁護士が、本音で対話できるパートナーであってほしいです。
本書では、経営者に寄り添う弁護士が身につけるべきコミュニケーションのヒントを数多く解説しています。
経営者に、前に進む力を。
弁護士 波戸岡光太
東京都港区赤坂3-9-18赤坂見附KITAYAMAビル3階
TEL 03-5570-5671 FAX 03-5570-5674