まさかここまでやってくれるとは思いませんでした
株式会社奈良屋 代表取締役 小野寺 正洋 様
創業以来のピンチに救いの手を差し伸べてくれた波戸岡さん
当社は岩手県一関市を拠点とする、60年超の歴史を持つタイル施工の会社で、平成23年、あるトラブルに見舞われました。建物のタイル施工用に納品されたタイルが、発注主が承認したタイルと違っていたことが工事中に判明。やむなく貼り直したところ、納品ミスをしたA商社が「工事ミス分のタイル代は奈良屋が負担すべき」と言ってきたのです。通常、施工費は工事会社が、タイル代はメーカーや商社が負担するのが業界のルール。ところがA社は「タイル代を払え」の一点張り、ついには当社を訴えてきました。おそらく当社が地方の施工会社なので強気に出たのでしょう。払えない金額ではないので、裁判に費やす労力を考えると払った方がいいのでは…と悩みました。
しかしここで泣き寝入りすると、これが新しい業界ルールになってしまう。業界の未来のためにも法廷で闘う道を選びました。ところが、最初お願いした地元の弁護士さんとは話がまるでかみ合わず、当社はどんどん不利になっていったのです。そんな時に知人を介して出会い、「そんな理不尽な話を放っておけない」と途中から弁護を引き受けてくれたのが波戸岡さんでした。
徹底した調査と証拠収集のおかげで納得のいく結果に
仕事をお願いしてまず驚いたのが、いつの間にか波戸岡さんが「タイルの専門家」になっていたことです。波戸岡さんはタイルの焼き方から貼り方まで勉強してくださり、タイル業界の人間かと思うほどの知識を身につけてくれました。そして当事者である私よりも、この一連のトラブルの経緯や背景に至るまで熟知してくださいました。もっとも驚いたのが、日本を代表するタイル施工会社4社の社長さんを訪ねて「業界のルール」について徹底的に調べてくれたことです。まさかここまでやってくれるとは思いませんでした。
結局、高等裁判所では、波戸岡さんの見事な論理展開と証拠収集により「タイル代金のほぼ全額をA社が負担する」という和解が成立、実質的な勝訴となりました。A社もこれに従い、一件落着。波戸岡さんのおかげでタイル業界の未来は守られたのです。
距離も年齢差も関係ない 頼れる弁護士との出会いは一生の財産
この裁判をきっかけに当社は顧問契約を結ばせていただき、波戸岡さんには業務上の相談に随時のってもらっています。中小企業、なかでも地方の会社はなかなか顧問弁護士を持てない、持とうとしない傾向があります。しかし何かあったときに相談できる弁護士さんが身近にいると安心ですし、ビジネス上でもメリットがとても大きいと思います。
私の場合、波戸岡さんという一流で誠実な弁護士さんと出会えたことは本当に幸運でした。波戸岡さんは私よりもずっとお若いですが、心から信頼していますので、アドバイスも素直に聞くことができます。
私たちはFacebookでもつながっていまして、お互いのプライベートもよく知っています。岩手と東京は一見遠そうですが、気持ちはとても近い関係にあり、不便を感じたことはありません。波戸岡さんが私の地元に遊びに来てくださることもあるんですよ。この関係は一生の財産、大切にしていきたいと思います。