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”法務部代わり”ではなく「経営の伴走者」- 顧問弁護士 × ビジネスコーチングが生む新しい価値
顧問弁護士を導入する際、多くの経営者が「社内に法務部を置けないから、その代わり」という発想をします。確かに、中小企業にとって顧問弁護士は“外部の法務部”としての役割を果たします。しかし、それだけにとどまるのはあまりにももったいない。
私自身、企業法務に携わる弁護士であると同時に、ビジネスコーチングのスキルを持つ者として、経営者と関わるときに重視しているのは、「経営に伴走し、意思決定の質を高めること」です。
法務部の限界と顧問弁護士の可能性
大企業の法務部は契約審査やコンプライアンス対応が中心です。もちろん重要ですが、その役割はどうしても「リスクを最小化する」ことに偏りがちです。結果として「挑戦を止める存在」に映ることもあります。
一方、顧問弁護士は経営トップの近くに立ち、「リスクを見極めながらどう前に進むか」を共に考える立場になれます。ここにビジネスコーチングの視点が加わると、その可能性はさらに広がります。
コーチング的アプローチが変える経営相談
私が顧問弁護士として経営者に寄り添うとき、単に「法的にこれはできません」と答えることはしません。代わりに、こんな問いを投げかけます。
- 「この判断で、一番大切にしたい価値は何でしょうか?」
- 「最悪のシナリオと、理想のシナリオを並べるとどう見えますか?」
- 「法的リスクを抑えつつ、組織にどんな成長の機会を与えられるでしょうか?」
これは法律論にとどまらず、経営者の意思決定を整理し、自信を持って前に進めるようにするコーチング的支援です。
ケーススタディ:成長戦略に寄り添うサポート
ある中小企業が新規市場への進出を検討していました。法的リスクは山積みで、経営者は「進むべきか、諦めるべきか」で悩んでいました。
私は顧問弁護士としてリスクを整理しつつ、同時にコーチとして問いを投げかけました。
「新事業展開で実現したい“本当の目的”は何ですか?」
「既存事業で代替できる方法はありますか?」
その対話を通じて、経営者は単にリスクを恐れるのではなく、自社の成長ビジョンを再確認できました。最終的には、限定的な範囲で挑戦を開始し、リスクを抑えながら成果を積み上げる道を選びました。
顧問弁護士としての法務サポート × コーチング的対話が、経営者の不安を整理し、挑戦を後押ししたのです。
「伴走者」としての顧問弁護士の価値
中小企業の経営者は、常に孤独な意思決定を迫られます。そのとき顧問弁護士が単なる“法務部代わり”で終わるのか、それとも伴走者として心強い存在になるのかは、経営に大きな違いをもたらします。
- ➤法務の専門性でリスクを可視化する
- ➤コーチング的対話で意思決定を整理する
- ➤経営者の孤独を減らし、挑戦に自信を持たせる
これこそが、私が目指す「経営の伴走者」としての顧問弁護士の姿です。法務とコーチング、その両方の視点から経営者を支援することで、顧問弁護士は企業の成長に欠かせない伴走者になれると思っています。
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
少しだけ自己紹介にお付き合いください。
私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。
経営者は日々様々な課題に直面し、意思決定を迫られます。
そんな時、気軽に話せる相手はいらっしゃいますか。
私は法律トラブルに限らず、経営で直面するあらゆる悩みを「波戸岡さん、ちょっと聞いてよ」とご相談いただける顧問弁護士であれるよう日々精進しています。
また、社外監査役として企業の健全な運営を支援していきたく取り組んでいます。
管理職や社員向けの企業研修も数多く実施しています。
経営者に伴走し、「本音で話せる」存在でありたい。
そんな弁護士を必要と感じていらっしゃいましたら、是非一度お話ししましょう。

波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ
著書紹介
『論破されずに話をうまくまとめる技術』
”論破”という言葉をよく聞く昨今。
相手を言い負かしたり、言い負かされたり、、、
でも本当に大切なことは、自分も相手も納得する結論にたどりつくこと。
そんな思いから、先人たちの知見や現場で培ったノウハウをふんだんに盛り込み、分かりやすい言葉で解説しました。
『ハラスメント防止と社内コミュニケーション』
ハラスメントが起きてしまう背景には、多くの場合、「コミュニケーションの問題」があります。
本書は、企業の顧問弁護士として数多くのハラスメントの問題に向き合う著者が、ハラスメントを防ぐための考え方や具体的なコミュニケーション技術、実際の職場での対応方法について、紹介しています。
『弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル』
経営者が自分の判断に自信をもち、納得して前に進んでいくためには、経営者に伴走する弁護士が、本音で対話できるパートナーであってほしいです。
本書では、経営者に寄り添う弁護士が身につけるべきコミュニケーションのヒントを数多く解説しています。
経営者に、前に進む力を。
弁護士 波戸岡光太
東京都港区赤坂3-9-18赤坂見附KITAYAMAビル3階
TEL 03-5570-5671 FAX 03-5570-5674