Blog 最新記事
- “攻めの経営”を可能にする顧問弁護士-リスクを恐れず挑戦するための「法と対話」の力2025-10-07
- 事業承継・M&Aに備えるなら顧問弁護士-”法と心の両面”から未来をつなぐ2025-10-07
- 経営者の孤独を減らす「相談相手」としての顧問弁護士2025-10-04
- 保護中: 「問題が起きてから相談」では手遅れになる理由-中小企業に必要な“予防法務”と顧問弁護士2025-10-04
- 経営者と顧問弁護士の“二人三脚”で意思決定が変わるリスクを恐れず挑戦できる経営へ2025-10-03
カテゴリ
経営者の孤独を減らす「相談相手」としての顧問弁護士
経営者という立場は、華やかに見える一方で、実際には非常に孤独です。
社員には言えない悩み、役員には相談しづらい迷い、家族にも打ち明けられない葛藤――経営者は常に重い決断を一人で背負っています。
そんなとき、顧問弁護士が「相談できる相手」として存在することは、経営者にとっての心理的セーフティネットになります。
経営者が抱える“相談できない問題”
経営者の悩みは、単なる法的問題にとどまりません。
- ・新しい事業を始めたいが、リスクが見えない
- ・役員間の意見が割れていて、判断を迷っている
- ・社員の不祥事が発覚したが、どう向き合うべきか分からない
こうした悩みは「法律の話」であると同時に、「人の話」「組織の話」でもあります。弁護士として法的な整理を行うことはもちろん、経営者の気持ちに寄り添いながら、判断の軸を整えることこそが重要です。
コーチング的関わりで、迷いを言語化する
私は弁護士としてだけでなく、ビジネスコーチとしても多くの経営者の相談に携わってきました。その中で感じるのは、経営者の多くが「答えを知らない」のではなく、「考えを整理できていない」状態にあるということです。
顧問弁護士としての私の役割は、法的助言をするだけでなく、こう問いかけることです。
- 「本当に悩んでいるのは、どの部分ですか?」
- 「その判断の先に、何を守りたいと思っていますか?」
- 「今、どんな不安が頭をよぎっていますか?」
このようなコーチング的対話によって、経営者自身が心の中を整理し、納得感のある判断へと導かれていきます。
ケーススタディ:社員との板挟みに悩む経営者
ある企業の社長は、長年勤めた社員の処遇について悩んでいました。業績が落ち、配置転換を検討していたものの、「情」を優先すべきか「経営」を優先すべきかで迷っていたのです。
私は弁護士として、労務リスクや契約上の選択肢を整理しました。同時に、コーチとしてこう問いかけました。
「この社員にとって、本当に大切なのは何だと思いますか?」
「あなたが守りたい“会社のあり方”はどんな姿ですか?」
その結果、社長は“解雇か継続か”という二択から離れ、別部署での新しい役割提案という第三の選択を見出しました。法務と対話の両面から支えた結果、葛藤の中に前向きな答えを見つけることができたのです。
顧問弁護士が「経営者の支え」になる理由
1.安心して話せる存在がいること自体が支えになる
経営者が悩みを言語化できる場を持つことで、迷いが整理される。
2.法的・感情的の両面を扱える
ルールの整理と、心の整理の両方を並行して行える。
3.判断への自信が生まれる
弁護士の法的助言とコーチング的問いかけで、決断の根拠と納得感を同時に得られる。
まとめ
顧問弁護士は、単にトラブル対応のための存在ではありません。
経営者にとっては、「相談できる相手」「一緒に考えてくれる伴走者」でもあります。
- ➤経営判断の孤独を減らす
- ➤感情の整理と法的整理を両立させる
- ➤対話を通じて納得のある意思決定を支える
ビジネスコーチングのスキルを持つ顧問弁護士だからこそ、経営者の“心の課題”にも寄り添うことができます。
法務の専門家であり、同時に「経営者の思考の整理役」。それが、私が考える顧問弁護士の新しいかたちです。
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
少しだけ自己紹介にお付き合いください。
私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。
経営者は日々様々な課題に直面し、意思決定を迫られます。
そんな時、気軽に話せる相手はいらっしゃいますか。
私は法律トラブルに限らず、経営で直面するあらゆる悩みを「波戸岡さん、ちょっと聞いてよ」とご相談いただける顧問弁護士であれるよう日々精進しています。
また、社外監査役として企業の健全な運営を支援していきたく取り組んでいます。
管理職や社員向けの企業研修も数多く実施しています。
経営者に伴走し、「本音で話せる」存在でありたい。
そんな弁護士を必要と感じていらっしゃいましたら、是非一度お話ししましょう。

波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ
著書紹介
『論破されずに話をうまくまとめる技術』
”論破”という言葉をよく聞く昨今。
相手を言い負かしたり、言い負かされたり、、、
でも本当に大切なことは、自分も相手も納得する結論にたどりつくこと。
そんな思いから、先人たちの知見や現場で培ったノウハウをふんだんに盛り込み、分かりやすい言葉で解説しました。
『ハラスメント防止と社内コミュニケーション』
ハラスメントが起きてしまう背景には、多くの場合、「コミュニケーションの問題」があります。
本書は、企業の顧問弁護士として数多くのハラスメントの問題に向き合う著者が、ハラスメントを防ぐための考え方や具体的なコミュニケーション技術、実際の職場での対応方法について、紹介しています。
『弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル』
経営者が自分の判断に自信をもち、納得して前に進んでいくためには、経営者に伴走する弁護士が、本音で対話できるパートナーであってほしいです。
本書では、経営者に寄り添う弁護士が身につけるべきコミュニケーションのヒントを数多く解説しています。
経営者に、前に進む力を。
弁護士 波戸岡光太
東京都港区赤坂3-9-18赤坂見附KITAYAMAビル3階
TEL 03-5570-5671 FAX 03-5570-5674