BtoC事業者の方必見!クレーマー対応で知っておいてほしいこと

企業にとってクレーマー問題は、社員やスタッフの方が疲弊しやすいトラブルです。
そのため、対応に苦慮される経営者や責任者の方も多いのが実情です。

しかしどんな問題でも、その本質をおさえておけば、動揺せずに対応することができます。
「弁護士が教える! クレーマー対応完全マニュアル」では、クレーマーの見分け方と対応の手順を解説しました。
そこで今回は、現場でよく起こるケースや疑問を、Q&A式で解説します。
これらのポイントをおさえておくだけで、クレームを受けた時の心構えや心持ちが全く異なってきますので、ぜひ参考にしてください。

Q「誠意を示せ」と言われた。どうしていいか分からない。

言われた側は、悩んでしまう要求ですね。
誠意が大切であることに誰も異論はないけれど、誠意は心や態度の問題であって、具体的に何をすればよいかの答えが自動的に出てくるわけではないからです。
とくに何らかの不手際がこちらにもある場合には、一層誠意を持って対応しなければならない気持ちになりますから、相手から度を越した要求をされても、何とかしてあげなければと思いますし、それでいて誠意ある対応が何なのか分からなくなってしまいます。

このような場合、無理をして誠意の答えを自分からひねり出そうとしなくてよいです。
むしろ、「誠意」という名の下に相手が何を求めているのかを聞き出しましょう。
つまり「どういうことをご要望でしょうか?」と相手に聞くのです。

これに相手がどう答えるかによって、無理難題を要求しているのか、社会常識の範囲内での要望にとどまるかを見極めることが可能になります。

では、もし「そんなことは自分で考えろ」と言われたらどうしましょうか。
その場合でも、「ご提案いただかなければ当社も分かりません」ですとか、「当社でできるのは◎◎だけです」と明白な線引きをしましょう。
誠意という言葉に惑わされず、相手に与えた損害を回復するに足りる提案をすればよいです。

どうすれば納得してもらえるかで悩む必要はありません。
もし「誠意を示せ」が、「自分の納得する答えを持ってこい」という意味で使われているならば、それは無理難題を要求されているのに近く、自社でできる範囲のことをすれば足りるはずと思考を切り替えましょう。

Q「ネットに書き込むぞ」と言われました。

炎上という言葉は毎日のように耳にしますし、自社のことがネットに晒されるのはとても怖いですよね。
そのため「ネットに書き込まれたくない」という恐れから、相手に言われるがまま要求をのんでしまう方もいらっしゃいます。

しかしここでの大切なポイントは、相手は「ネットに書き込むぞ」とか「訴える」と言うことで、こちらを怖がらせることそれ自体を目的としている場合がほとんどだということです。

困らせることができれば相手の目的は達成されるので、その後実際にネットに書き込む人は多くありません。
本当にネットで書き込む人や訴える人は、わざわざ言わずに実行します。
ですので、「うわー、困ったな」と思ったら、その心理状態にさせることが相手の目的なんだと自分を客観的に眺めて、冷静な心理状態に戻ることを最優先しましょう。
ですので、ネットに書き込まれたくないからといって、安易に相手の要求をのんではいけないですし、のむ必要もありません。

そして、「ネットに書き込むぞ」とか「訴える」といった、こちら側ではコントロールできないことに関しては、悩んでいる様子を見せないことが大事です。

「それはお客様のご判断ですので、私どもではどうしようもありません。」
と、毅然とした態度で、困っていない様子を見せましょう。
そうすると相手もあきらめ、困らないのならばやっても仕方がないと、予告した行動を起こさないケースが多いです。

Q メールでの返信が延々と続き、終わりません。

クレーマーにとって、メールやSNSは、言いたいことを人目を気にせず、好きな時間に言えてしまう、便利なツールです。
ですので、メールでの対応がいつまでも続く場合は、メールでのやり取りから他の媒体に移行することを検討しましょう。

例えば、
「これは大事な話なので、会ってお話する必要があります」とか
「今後は書面にてお願いします」
と伝えて、相手に都合のよいツールから抜け出します。

メールではなく、会ったり書面でやりとりをすることで、
1.相手に手間をかけさせる
2.互いの表情を見ながらであれば、一方的になりづらい
という利点があります。

そして会う場合には、こちら側は複数人体制で会うようにして、1対1の対立関係にならないようにしましょう。

Qクレーマーとのやりとり中に、カメラで撮られてしまいました。YouTubeなどに挙げられてしまうと思うと怖いです。

A.
他人の顔を撮影し、YouTubeなどに勝手にアップすることは、その人の肖像権やプライバシー権の侵害にあたり、違法と言えます。

撮影されると怖くなってしまうのは自然な心理状態です。
けれども「撮られている…。まずいな…」と過度に臆することはありません。
例えば「そのような行為は私の肖像権などを侵害しますので慎重に行動された方がいいと思います。私も警察に被害届を出します」など、つとめて理性的にふるまってください。

Q防犯カメラを社内に設置しても法的に問題はありませんか?

防犯目的のために、必要最小限の範囲であれば可能です。
撮られる人のプライバシーを侵すことなく、なぜそこに防犯カメラが必要なのか、正当性を説明できる範囲でのみ許されます。

Qクレーマーとのやりとりを密かに録音することは違法になりませんか?

相手が自分に伝えた言葉を保存しておくという意味で、自分や自社との会話録音であれば許されるといえます。
しかし、そうでなはく、他人同士の会話を録音することは違法な盗聴にあたります。

また、録音の仕方も、隠し撮りをせずとも、あえて「大事なことなので録音しますね」と伝えて、堂々と録音することも一つの選択肢として持っておいてください。
そうすることで、相手も態度が慎重になるという抑止力を期待できます。

まとめ

以上のようなポイントをぜひおさえて頂き、心に冷静さとゆとりをもって、クレーマー対応に臨んでほしいと思います。

それでも、クレーマー問題は、自分だけで対応できる限度を超えることもあります。
けれど「自分でなんとかしなきゃ」と思い詰めたり抱えこんだりする必要はありません。かえって精神的に追い込まれるだけです。

そんなとき、「いつでも連絡できて相談できる弁護士」がいることは心の支えになります。
すぐに連絡が取れて対応してくれる顧問弁護士を探すこともお勧めいたします。
もちろん、私にお力になれることがあればうれしく思いますので、どうぞお気軽にご連絡ください。

クレーマー対策で知っておくべき3つのことを動画に2:30でまとめました!

経営者に、前に進む力を。
弁護士 波戸岡光太
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