Blog 最新記事
- 著者インタビューを掲載頂きました2025-06-25
- 経営戦略で幸せな人生をプロデュースする―『人生の経営戦略―自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』から学ぶ実践知―2025-06-18
- 不動産分野のメディア・コラムなど2025-06-10
- ビジネス界で生き残る道は生態学にあり―『競争しない競争戦略』から学ぶ実践知―2025-05-28
- 「交渉力」は最強のビジネススキルである2025-05-22
カテゴリ
無視する相手には、シハライ・トクソク(支払督促)が効く!?-債権回収-
取引相手が代金を支払わない。
連絡したって全然返事をよこさない。
債権回収はこの先どうなる。。。
たしかにこの債権ひとつくらい回収できなくたって会社は揺らがないけれど、
情熱込めて作った自社の商品やサービスを、相手は受け取ったんだから、その対価を払わないって、どういうことよ。。。
しかも、相手が言い訳やクレームを言ってくるならともかく、無視ってなんだよ。。。
こういう相手から、どうやったら債権回収ができるのでしょうか。
相手の反応がないのですから、話し合いや交渉という舞台を設定できません。
相手の行動が期待できないのですから、返事を待っても時間ばかりが流れていきます。
それよりも、はやく相手の財産を見つけて、さっさと強制執行したいものです。
意外に効く支払督促
そんなとき、支払督促(しはらいとくそく)が意外に効きます。
…ちょっと控えめに言った方がいいかも。支払督促が効くときがあります。
支払督促とは、裁判所の書記官に必要書類を書いて出すと、正式な裁判を開かずに支払命令を出してくれる、スピーディな債権回収手続きです。
実は、これまで私はあまり支払督促を使ってきませんでした。
というのは、支払督促は、相手からクレームがつくと通常訴訟という普通の裁判にシフトしてしまうので、そんな遠回りするのなら初めから通常訴訟を起こして債権回収を進めた方がよいからです。
けれど、相手が無視している場合、相手はクレームすらつけてきません。
(…ここもちょっと控えめに言った方がいいかも。つけてこないことが多いです。)
そのため、支払督促をだすと、1か月程度で「支払命令」がだされて、それにもクレームがつかなければ、強制執行に進むことができます。
そして、こちらが相手の預金口座や各種債権を把握していれば(←これは必要f(^^))、それを差し押さえることができるのです。
最初から最後まで、自分のアクションのみで、相手が無視してても粛々と手続きを進め、債権回収完了まで進めることができるのが支払督促のメリットです。
最近も、支払督促を利用して強制執行手続きまで進めたところ、複数回連続でみごとに債権回収に成功しました。
なんだか、相手と交渉しているというより、釣り堀で釣り糸を垂らして様子を探ってみたら、ひょいっとみごとに釣れたような感触でした。
というわけで、債権回収で無視する相手には支払督促が効く(…さいごも控えめに。効くこともある)、というお話でした(^^)。
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
少しだけ自己紹介にお付き合いください。
私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。
経営者は日々様々な課題に直面し、意思決定を迫られます。
そんな時、気軽に話せる相手はいらっしゃいますか。
私は法律トラブルに限らず、経営で直面するあらゆる悩みを「波戸岡さん、ちょっと聞いてよ」とご相談いただける顧問弁護士であれるよう日々精進しています。
また、社外監査役として企業の健全な運営を支援していきたく取り組んでいます。
管理職や社員向けの企業研修も数多く実施しています。
経営者に伴走し、「本音で話せる」存在でありたい。
そんな弁護士を必要と感じていらっしゃいましたら、是非一度お話ししましょう。

波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ
著書紹介
『論破されずに話をうまくまとめる技術』
”論破”という言葉をよく聞く昨今。
相手を言い負かしたり、言い負かされたり、、、
でも本当に大切なことは、自分も相手も納得する結論にたどりつくこと。
そんな思いから、先人たちの知見や現場で培ったノウハウをふんだんに盛り込み、分かりやすい言葉で解説しました。
『ハラスメント防止と社内コミュニケーション』
ハラスメントが起きてしまう背景には、多くの場合、「コミュニケーションの問題」があります。
本書は、企業の顧問弁護士として数多くのハラスメントの問題に向き合う著者が、ハラスメントを防ぐための考え方や具体的なコミュニケーション技術、実際の職場での対応方法について、紹介しています。
『弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル』
経営者が自分の判断に自信をもち、納得して前に進んでいくためには、経営者に伴走する弁護士が、本音で対話できるパートナーであってほしいです。
本書では、経営者に寄り添う弁護士が身につけるべきコミュニケーションのヒントを数多く解説しています。
経営者に、前に進む力を。
弁護士 波戸岡光太
東京都港区赤坂3-9-18赤坂見附KITAYAMAビル3階
TEL 03-5570-5671 FAX 03-5570-5674