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対話に活かす!コーチング(vol.1)
私はビジネスコーチングを学び、クライアントとの対話に活かしています。
弁護士とビジネスコーチングをかけあわせ、質の高い対話を行い、クライアントが大切にしていることを共有できてこそ、
問題解決のツールとして法律が使えるのではないかと思うのです。
そんな考えで日々実践しているビジネスコーチングのスキルを、(備忘をかねて)見える化してみました。
◎「最も実現したい状態は何ですか?」
理想のゴールを聞く質問です。
これを聞くことで、目指すべきゴールや目標が見えてきます。
もっとも、たんに「どうなったらいいですか?」と聞くだけだと、
自分とは関係のないところでの、「~だったらいいな」となってしまい、次のアクションにつながりません。
「あなたが実現したいゴールは何?」と聞くことで、自分の力で作っていく未来を語り、主体的に自分の行動に活かせる目標設定にすることができます。
◎「それを実現できると、何が手に入りますか?」
目標をさらにストレッチする質問です。
目標や夢を聞くと、「いいですね!」で終わってしまうことが多いですし、会話としてはそれでも問題はありません。共感できたわけですし。
でも、さらに、「それが実現すると、どんないいことがありますか?」と、その一歩先まで聞いてみる。ちょっとストレッチをしてみるんです。
そうすると、夢を語るだけでは終わらない、その対話の中で生まれる次のビジョンの片鱗が見えてくるかもしれません。
「それを実現できると、何ができるようになりますか?」とか、「それが実現したら、次は何を実現したいですか?」というのもいいですね。
◎「もう少し詳しく聞かせてください。」
深掘りする質問です。
相手の発した言葉に納得して終わってしまうのではなく、その言葉を発した相手の思考や想いをたどっていくことができます。
対話で大切なのは、「言葉」を受け止めて満足してしまわないこと。
言葉はいわば「水に浮く氷山の一角」であって、その水面下にはいろんな思考や想いが隠れ、支えています。
それは言葉を発する本人が知っているものもあれば、知らないでいるものもあります。
そこをたどることができると、対話の価値がぐっとあがります。
「そうなんですね~。。」で会話を止めてしまわず、「といいますと。。」と反復して聞いてみるのもいいですね。
◎沈黙を楽しむ
思考している豊かな時間です。
日常会話で沈黙があると、なんだか不安になります。
けれど、対話においては、沈黙は思考する時間であり、自分が自分と対話する豊かな時間です。
相手の様子を見て、「あ、自分の中でいろいろ考えているな」と感じたら、こちらもその沈黙を楽しみましょう。
あせって違う質問をしてみたり、答えに誘導する必要はありません。その人のなかから正解が出てくる、それを「信じる」時間でもあるかもしれません。
◎「どんなかかわり方ができますか?」
自分事とする質問です。
部下や同僚など、他人のことがテーマになっているとき、
つい、「あの人はダメなんだよなぁ」とか、「成長してくれるといいんだけど」と愚痴になってしまいがちです。
けれど、それだとストレス発散だったり、世間話と変わりません。
「他人は変えられないけれど、他人との関係性は変えられる」
そのために、自分が何ができるのか、関係性をどう変えていくのか、そこに対話のフォーカスを絞りたいです。
(つづく)
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
少しだけ自己紹介にお付き合いください。
私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。
経営者は日々様々な課題に直面し、意思決定を迫られます。
そんな時、気軽に話せる相手はいらっしゃいますか。
私は法律トラブルに限らず、経営で直面するあらゆる悩みを「波戸岡さん、ちょっと聞いてよ」とご相談いただける顧問弁護士であれるよう日々精進しています。
また、社外監査役として企業の健全な運営を支援していきたく取り組んでいます。
管理職や社員向けの企業研修も数多く実施しています。
経営者に伴走し、「本音で話せる」存在でありたい。
そんな弁護士を必要と感じていらっしゃいましたら、是非一度お話ししましょう。
波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ
2024年12月、本を出版いたしました。
新作著書『弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル』を出版いたしました。
経営者が自分の判断に自信をもち、納得して前に進んでいくためには、
経営者に伴走する弁護士が、本音で対話できるパートナーであってほしいです。
本書では、経営者に寄り添う弁護士が身につけるべきコミュニケーションのヒントを数多く解説しています。
経営者に、前に進む力を。
弁護士 波戸岡光太
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