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モンスター社員対応でやってはいけないNG集-善意や我慢が、状況を悪化させないように
モンスター社員の対応に悩む経営者に向けて書いたブログ《モンスター社員への対応に悩む経営者の方へ》を、多くの方に読んでいただいております。
さて、モンスター社員への対応で問題がこじれる原因は、悪意のある対応よりも、よかれと思って取った行動であることが少なくありません。
今回は、実務でよく見かけるモンスター社員に対して、「経営者がやってはいけない対応」を順番に説明します。
目次
NG① 感情的に叱責する・面前で言い負かす
だれでも、つい感情が動いてしまうのは自然なことです。
けれどもモンスター社員対応において感情的な言葉は、相手に“攻撃材料”を与える結果になりがちです。
声を荒らげる。人格を否定する。皮肉や嫌味など。
これらは、後から「不適切な指導だった」と主張されやすく、会社側の立場を弱くします。
NG② 「とにかく話し合えば分かる」と考え続ける
もちろん対話は重要です。しかし、話し合いが常に解決につながるとは限りません。
被害者意識が強い社員の場合、話し合いのつもりが、自分の正当性を主張する場になったり、ひたすら不満をぶつける場になってしまうことがあります。
「分かり合うこと」よりも、会社としての立場とルールを伝えることが必要な場面もあります。
NG③ 問題行動を見て見ぬふりする
忙しさやトラブル回避のために、問題行動を放置してしまうケースは少なくありません。
しかし、放置は、周囲の社員の不満を高め、管理職の負担を増やし、「何をしても許される」というメッセージを組織に送ってしまいます。
このように、対応しないこと自体が、会社の意思表示になる点には注意が必要です。
NG④ 担当者ごとに対応がバラバラ
ある上司は注意し、別の上司は黙認する。
こうした対応のばらつきは、モンスター社員対応を一気に難しくします。
「前は許された」「人によって言うことが違う」という主張を招き、結果的に会社側の一貫性が疑われることになります。
NG⑤ 口頭注意だけで済ませ続ける
「強く言いすぎないように」と配慮し、口頭注意だけを繰り返していると、記録が残らない、改善の有無が分からない、という状態になります。
これは後に、懲戒や配置転換を検討する際の大きなリスク要因になります。
NG⑥ 「能力が高いから」と特別扱いする
成果を出している社員ほど、問題行動を見過ごしてしまうことがあります。
しかし、特別扱いは、周囲の不公平感、管理職のストレス、組織文化のゆがみを生みやすく、長期的には会社の損失につながることも少なくありません。
公平さの確保を忘れないようにしましょう。
NG⑦ すぐに「解雇」や「懲戒」を口にする
対応に疲れ切った結果、感情的に「辞めてもらうしかない」と口にしてしまうケースもあります。
しかし、処分をほのめかす発言は、後にトラブルを拡大させる原因になります。
法的対応は、冷静な準備と段階を踏んだ判断が不可欠ですので、法律家のアドバイスを仰ぎながら進めるようにしましょう。
NG⑧ 他の社員に愚痴を伝えてしまう
つらさを誰かに話したくなる気持ちは自然です。
しかし、他の社員に問題社員のグチをこぼしたり、やみくもに評価や感情を共有することは、新たな人間関係トラブルを生む可能性があります。
対応は、限られた関係者で行うことが基本です。
NG⑨ 会社のルールが曖昧なまま対応する
就業規則や社内ルールが曖昧な状態では、どんな対応をしても説得力を持ちません。
何がNGなのか、どうなれば改善と評価されるのかといった基準が見えないままの指導は、社員の反発を招きやすくなります。
NG⑩ 「あの人は特殊だから」と例外扱いする
「うちには珍しいタイプだから」「仕方がない人だから」といった認識は、対応を先送りにする理由になりがちです。
しかし、例外扱いが常態化すると、組織のルールそのものが形骸化していき、長期的には会社にとって大きなダメージを与えてしまうでしょう。
モンスター社員対応は、早い段階での整理が重要です
モンスター社員への対応は、問題が大きくなってから動くよりも、
まだ選択肢が残されている段階で整理しておくことが、結果的に会社を守ることにつながります。
実際のご相談でも、
・どこまで指導すべきか判断に迷っている
・この対応で法的に問題がないか確認したい
・感情的にならずに進めるための視点がほしい
・管理職だけに負担が集中している
といった、「トラブル未満」の段階でお声がけいただくことが少なくありません。
波戸岡は、中小企業の経営者をサポートする弁護士として、法的な整理だけでなく、経営判断に必要な視点を共有しながら、現実的な対応を一緒に検討することを大切にしています。
「弁護士に相談するほどだろうか」と感じる段階でも問題ありません。
むしろ、そのタイミングだからこそ、穏当な選択肢を取りやすくなります。
モンスター社員への対応に迷われたときは、どうぞお気軽にご相談ください。
経営者が一人で抱え込まなくてよい環境を整えることも、私の役割の一つと考えています。
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
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波戸岡 光太 (はとおか こうた)
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弁護士 波戸岡光太
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