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債権回収では何をするべきか(相手に支払意欲を起こさせる方法)
取引相手が売買代金や請負代金を支払うべきことは決まったというのに、なかなか払ってくれないことが時々起こります。
連絡してもいつも「少し待ってほしい」とか「来月になったら払うから」などと繰り返すばかり。
こちらはやるべきことをやったのだから腹も立つ。
かといって、出るとこ出ようか!と語気を強めると、相手は次第に電話にも出なくなる。。。
こんな債権回収の場面ではどうすればよいのでしょう。
相手の財産の一番近くにいるのはその相手自身なので、何とかしてその相手から支払意欲を引き出したいところです。「支払う気持ち」になってもらうことが債権回収の一番の近道であり、これは弁護士に頼んでいてもいなくても同じです。
「北風と太陽」作戦
そんなときは「北風と太陽」作戦が有効です。
人は誰しもプライドがあるので、相手も「払えるものなら払ってしまいたい」ですし、逆に「払えないのはかっこ悪い」という気持ちもあります。
それなのに、「なんで払わないんだ(=払えないのか)」と突っ込めば、相手もかっこ悪いですから返事だってしたくなくなります(北風)。
それよりも、「早く解決した方が互いにすっきりするよね」とか「厳しい事情があるなら教えてほしい」「あなたを信頼できない人だと思いたくないんだ」のように、相手のプライドを大切にしたまま、支払うことが双方にとってWIN-WINだということを伝えたいところです(太陽)。
そうすると、言われた相手は「たしかに自分だってすっきり終わらせたいんだ」とぽそっと話し、「でもすぐには無理なんだが、…分割払いとかできるのか」と自分なりの提案をし、「できる範囲でやっていくから」と再出発の行動を起こし始めます。
支払意欲の芽生え
事情はどうあれ人として尊重し、相手のプライドを傷つけずに接した結果、相手に支払う意欲が「芽生え」たら、あとはたとえ分割払いであっても、それは信頼の積み重ねと受け止めて、じっくり債権の全額の回収を目指したいところです(もちろん全員そうなるわけではないですが、この効果は相当あるというのが、私の経験上の実感です)。
このように、債権回収というとがっつり一括払いを実現できる方法を考えがちですが、
まずは相手から支払う意欲を引き出す努力と工夫から始めたいです。
それでも支払わないのであれば、次のstepに進みましょう。
太陽はじりじり熱くなる(^^)
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
少しだけ自己紹介にお付き合いください。
私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。
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また、社外監査役として企業の健全な運営を支援していきたく取り組んでいます。
管理職や社員向けの企業研修も数多く実施しています。
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波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ
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弁護士 波戸岡光太
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