Blog 最新記事
- 「弁護士に相談してもなぁ」と経営者が顧問弁護士への相談をためらう理由2023-06-02
- 言われた相手は忘れないもの-ハラスメントとコミュニケーションvol.4ー2023-05-27
- パワハラの判断基準を持とう-ハラスメント防止とコミュニケーションvol.3-2023-05-15
- パワハラは幅のある概念-ハラスメント防止とコミュニケーションvol.2-2023-05-15
- パワハラゼロを目指して-ハラスメント防止とコミュニケーションvol.1-2023-05-14
対話に活かす!コーチング(vol.2)

波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ
中小企業をもりたてるパートナーとして、企業理念や経営者の想い、事業を理解した上で法的アドバイス、対外交渉、リーガルチェックを行うことをポリシーとしております。これまでの法律相談は1000件以上。ビジネスコーチングスキルを取り入れ、顧問先企業の経営課題・悩みをヒアリングし解消するトリガーミーティングも毎月行っています。
◎「この対話が終わるとき、どうなっていたいですか?」
対話のゴールを確認する質問です。
いきなり話題となるテーマから対話を始めると、
今日の対話でどこまでたどり着けばよいのかの共通理解がないので、行き当たりばったりの対話となってしまいます。
終了時間がくるまでただ話すだけでよいのか、時間内に解決してしまいたいのか、解決にならずとも何かヒントが得られればよいのか、今日の対話のゴールを確認しておきましょう。
そうすることで、聞き手としては、話し手がそのゴールにたどり着くための協力者になるよう努めることができますし、
話し手としても、その対話のゴールを意識しながら、思考を整理して話すことができます。
そうすると、二人三脚で同じゴールに向かう、その二人ならではの対話を繰り広げることができます。
◎「今日はどうしてそのテーマを選んだのですか?」
そのテーマの重要性や位置づけを確認する質問です。
これを聞くと、なぜ相手はそのテーマを話題に選んだのか、どういう背景があったのかを知ることができます。
そうすると、聞き手としては、テーマそのものを考えるというより、そのテーマを課題ととらえている相手のことを考え、その人の内面と対話できるようになります。
◎「今、話したいことを話せていますか?」
対話がうまく進んでいるか、メタ認知する質問です。
メタ認知とは、今ある状態を自分の目線ではなく、俯瞰、つまり上から全体を見渡すような視点で二人の対話をとらえることをいいます。
話に夢中になっているうちに森に迷い込んだりしていないか、今、二人は対話のゴールに向かって正しく歩いているか、
ふと立ち止まって確認してみるのは、大切なワンクッションだったりします。
◎「今、すごく声が生き生きしているように感じました。」
相手の状態をフィードバックします。
対話は言葉だけでなく、表情やしぐさ、声のトーンなども伝わりあうコミュニケーションです。
言葉ではないものを感じたり受け取ったとき、感じたまま受け取ったままを言葉にして伝えてみてください。
その時のポイントは、「私は~と感じたよ」と自分を主語にすることです(Iメッセージ)。
「あなたは~だね」というと、「いや、そんなことないよ」となってしまうこともありますが、
「私は感じたよ」というのは事実なので、「あ、自分はそんな風に見えたんだ」という、いわば“鏡”になれるわけです。
◎「仮に、すごくうまくいったとします。何がよかったのでしょう。」
ヒーローインタビュー式質問です。
「どうすればいいんだろう」という思考だけだと、煮詰まってしまうことがあります。
そんなとき、あえて「うまくいきましたー!よかったー!」という状況を想像してもらってみて、
そのうえで、「何がよかったのですか?」「あなたの何が成長できたからですか?」と質問してみます。
そうすると、自分で成功のために必要な要素を、いつもと違う視点から探し出すことができることがよくあります。
経営者に、前に進む力を。
弁護士 波戸岡光太
東京都港区赤坂3-9-18赤坂見附KITAYAMAビル3階
TEL 03-5570-5671 FAX 03-5570-5674